社内政治と言うとドラマに出てくるような、密室や会議室で社長や幹部が行うものであり、男性社会に多いものという印象を持つ人もいるでしょう。しかしそんなことはありません。職場における女性社会においても、もちろん社内政治は存在するのです。例えばお局様という存在は昭和の時代から職場の女性の頂点のように言われていますが、それは社内政治で勝ち残った結果なのです。社内の政治というのは長期戦で、職場における自分の存在を確立していくもの。最終的には何を言ったかではなく誰が言ったかということが重要になってくるのです。

派閥ができていると、よくあるのが女子会です。これは男性の飲み会で派閥の誰が来るか、来ないかということと全く同じで、職場内における女性同士のグループを如実に表すものになります。この中で話題になったことが共有の知識となり、職場で行われる仕事の方法になったりもするのです。他にも、女性社会特有のものであるのが、給湯室の井戸端会議です。これは男性に当てはめると喫煙室の立ち話になるでしょう。共有のスペースで他の部署の人間と会話をして仕事を作ったり、密かに進めたりすることはままあります。女性社会でも給湯室で土産の分け方やお茶の出し方などのルールが決まったり、うわさ話が広がったりします。人が3人いれば社会ができると言われますが、それは男性にかぎらず女性にも当然あることなのです。

女性が多い職場だと、このような社内政治や派閥は発生しやすいと言えるでしょう。特に看護師の世界はまだまだ女性が多く、師長などの管理職も女性であることがほとんどです。そういった職場環境の中で、社内政治や派閥に属さずに仕事をこなしていくということは容易ではありません。しかし、時にはその社内政治が自分に合わないと感じることもあるでしょう。常に命と隣合わせの職場で仲間と連携が取れていなければ、重大なミスに繋がりかねません。そんな時は、今の職場を脱出することを考えてもいいでしょう。深刻な人手不足に悩まされる看護師は求人も多く、新しい職場も見つかりやすい傾向にありますから働きやすい職場に脱出することを考えてもいいでしょう。